お母さんが入院してから、仕事帰りは毎日病院へ行った。
もちろん土日も。
最初いろいろあって、同じ病室の人達となじめず
談話室の窓辺で泣いていた事もあった。
そのうち皆とは仲良くなったのでその事は安心したのだが…。
当初、お母さんは普通に歩けたし、すぐに退院できるだろうと思ってたけど、
食欲が無いらしく、徐々に身体が弱っていった。
ものを食べてもすぐに吐いてしまう。
病院にいるのに何でこんなに身体が弱っていくのだろう?
ついには歩くことすら出来なくなってしまった。
たまに分けのわからない事を言うようにもなった。
自分で調べてみたが、肝性脳症の症状のようだ。
病院の説明では腎臓が弱っているとのこと。
同時に肝臓のほうも悪くなっているらしい。
今のところ病院で行っている治療は点滴のみの様だし、
院長先生に相談することにした。
同じ年の2月ごろ、大学病院の移植コーディネーターの方達に
生体肝臓移植の話をうかがい本人も移植を望んでいること。
家族も承知していて、私か息子が肝臓の提供をする意思があること。
などを伝えた。
院長先生は肝臓移植をするにしても、腎臓が悪い状態では移植は難しいと言っていたが、
本人が移植を望んでいると言うことを伝えたら、
大学病院の肝胆内科へ受け入れを要請してくれた。
元々大学病院へかかっていたし、
設備の整った病院へ転院することになりちょっと安心した。
そして2015年6月1日
この病院から救急車で大学病院へ。
院長先生と私が付き添いで救急車に同乗した。
この時のお母さんは全く起き上がることも出来ず、
肝性脳症の症状もかなりひどくなっていた。