
お母さんの身体が悲鳴をあげている
目に見えないような小さなモノによって臓器がむしばまれている
そんなモノに負けたらおえん!
この頃は面会に行ってもお母さんはいつも眠っている
眠らされていると言ったほうがいいか?
人工呼吸器も再び付けられてとても会話などできる状態ではない
それでも毎日会いに行って声をかけた
頑張ろうな
退院したらどこかゆっくり旅行に行こうな とか
聞こえていたら良いのだけどな
7月20日早朝
息子から電話
お母さんの身体が非常に弱っていて血液を自力で循環させることが出来なくなった
目にライトを当てても瞳孔の反応がない
もう意識が戻らないかもしれない
ここ1・2日が山場、会わせておきたい方々がいれば呼んだほうがよい
こう先生に伝えられたようだ
息子も最初は淡々と話していたが
”もう意識が戻らないかも知れない” と言うときは言葉を詰まらせて泣いていた
そうか… わかった、すぐ行く
私はそれだけ言って電話を切った
すぐ会社に連絡して休みをとり
身内とお母さんの友達等に連絡して病院へ向かう
もうだめなのか?
いや、少しでも可能性があるならそれを信じる!
諦めたくなかった
病院へ到着し担当の先生から改めて説明を聞く
少しでも可能性があるならと思っていた私の想いは崩れ去った
多臓器不全に陥っていて
心拍もかなり低下している
人工呼吸器と人工透析で生命を維持しているのが現状で
仮にそれが改善されたとしても意識は戻らないという
はっきりとは言わなかったが
いわゆる植物状態である
先生は、もちろんあらゆる処置を施すとおっしゃってくれたが
今のままの状態で処置を続けていくのも有りだし
人工呼吸器・人工透析を停止するという選択肢もあるという
今後どちらの方向にするか選択をせまられた
身内が到着して先生からの話を説明する
このまま延命治療を続けるか、人工呼吸器停止させるか
そんなのすぐには決められないよ…
回復のめどがないのに植物状態のままずっと寝かせておくのも痛々しくて可哀想だし
かと言って人工呼吸器を停止させるのも諦めてしまうようでいやだった
お母さん・・・
本当にもうだめなのか・・・